近況その他あれこれ - 78-2
(到着順に随時掲載していきます )

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岡田真君の南米旅行記 つづき

5. サンチャゴ

 海抜4,080mで世界一高いラパスの国際空港からサンチャゴに飛び降りたところ、思わぬ災難に遭遇しました。ラギッジクレイムで私が自分のラギッジを掴んだ途端にベルが鳴り、ベルトが止まり、警官が現れて私は取調室に連行されてしまったのです。全ての所持品が入念に調べられ、何であるかの説明を求められました。解放された後で解ったことですが、私がボリビアから一人で来たためコカインの運び屋ではないかと疑われたのです。

 そのため薬品類は特に詳しい説明を求められました。私は持病があるため沢山の薬を持参しています。睡眠薬、風邪薬、胃薬、心臓薬、などは簡単でしたが困ったのは正露丸。マツモトキヨシで目が合ってしまい、仕方なくカゴに入れてしまったので自分でも何に効くのか知りません。「万能薬である」と答えたところ、臭いを嗅いで顔をしかめましたが認めてくれました。出迎えに来てくれた人を待たしてしまいましたが、1時間近くのスペイン語での真剣なやりとりは、語学力の向上には大いに役立ちました。

 Santiago de Compostela、Santiago de Cuba、そして今回 Santiago de Chile を訪れたことにより世界の3大サンチャゴと言われる都市の全てを訪れたことになります。

photo3
(文章は)割愛しましたが、大ミスを犯して越えられなかった国境。
立っている所はボリビア、踏み切りの向こうはチリのアタカマです。

6. ブエノス・アイレス

 パタゴニアに行くのを止めたので、結局3週間滞在してしまいました。何が私を惹きつけたのかを一言で言うと「人に冷たい都市だから」ということになります。例えば地下鉄、駅名表示は当該駅だけ。ホームではどっちへ行くのかわかりません。でも何処かには書いてあります。「ゴー」という電車が近づく音が聞こえてきても「黄色い線の内側に〜」という放送はありません。言外で「愚か者ははねられて死んでしまえ」と言っています。

 私が使ったのは主にA線でしたが、古い車両でドアは早めに開けて跳び降りられるし、閉まる時は「ガチャン」という音がして一度バウンドして閉まります。腕を挟まれたら痛そうです。バスも同様で放送は一切無し。その上に急発進、急ブレーキ、急カーブがあります。バス停なのに何の表示もない所もあります。料金は共にどこまで乗っても1ペソ(約35円)です。しかしこのやり方は考えてみると良く機能しています。

 冷たいのが嫌な人、読むのや、訊くのや、探すのが面倒な人は --- そういう人はお金持ちと決まっていますが --- タクシーを使えばいいのです。そうすればタクシー会社も潤います。日本の様に「人に優しい」と本来はタクシーを使うべき人までが安い電車やバスを利用してしまいます。だからタクシー会社が倒産してしまうなどという悲劇が起きるのです。ブエノス・アイレスは「南米のパリ」と言われるように、街並みも人に対する冷たさもとてもパリに似ています。でも私はこの冷たさが大好きなのです。成田に着いた途端に聞かされるエスカレーターのテープ音声は大嫌いです。

7. リオ・デ・ジャネイロ

 リオにはブエノス・アイレスから陸路イグアス、サンパウロ経由で、バスで行きました。イグアスに着いた途端に言葉が丸くなって、解らなくなって困りました。サンパウロでは日本人街の真ん中の一泊20ドル(朝食付)のホテルに4泊しました。今年は日本人移民100周年にあたり、7月に盛大な祭典が行われるそうです。当然この街が中心になるでしょう。サンパウロは南米経済の中心地ですが見るべきものはあまりありません。その上毎日雨、時々曇りで寒かったので、ベッドに寝転んで新聞を読んでいたら、自然に読めるようになってしまいました。見たこともなかった言葉なのに、スペイン語とポルトガル語の近さに驚きました。但し、聞く、話す方はだめなので、リオで2週間ポルトガル語学校に入って勉強しました。ポルトニョル(スペイン語交じりのポルトガル語)ですが少し話せるようになりました。旅行するだけなら充分です。

 リオを最終目的地にしたのは大正解でした。観光は1週目で終わってしまったので、2週目の午後は目の前(徒歩5分)のコパカバーナ・ビーチで、サマーベッドに寝てバラック・オバマ氏の自叙伝(ポルトガル語版)を読みながら過ごしました。こんなことができたのは学校が紹介してくれたファミリーが1泊25ドル(2食付、土、日は3食付)だったからです。エレベーターの2階はこのファミリー専用という豪華マンションです。ホテルだったらどこでも1泊100ドル以上はするでしょう。最後は全く馴染んでしまい物売りも寄り付かなくなりました。

 ファミリーから借りたベッドを持ってビーチに行き本を読む。飽きたら海に入る。美しい風景や人々を眺める。私が男で女性は全員ビキニなので、どうしても目はそちらに行ってしまいました。コパカバーナ・ビーチでのんびり過ごした時間は贅沢な至福の時間だったように思います。おかげでアメリカの次期大統領(?)がどんな人物か、良く解りました。

 シドニー、香港、そして今回リオを訪れたことにより、世界の3大美港の全てを訪れたことになります。滝の方はあとアフリカのビクトリア瀑布を訪れれば3大瀑布の全てを訪れたことになりますが、とても遠い所にあるので全く行く気がしません。

終わりに

 南米は是非行ってみたい所でした。実現できてとても幸せです。皆さん、年に一度人間ドックには必ず入って長生きをしましょう。 Adios! Sin Ocada

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上智大学外国語学部英語学科 昭和39年入学43年卒業組ホームページ
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